スマホにも負けず

2025年11月30日

 

 私はスマホを所有したことがない。なんとなく、持ちたくない、それだけの理由でスマホを避けている。

 もちろん不便はある。相手に連絡先はありませんと伝えると、不審な顔をされる。しかし、私は家にも電話は置いてないし、本当に連絡先がないのだから、どうしようもない。困った顔をしてその場をやりすごす。

 先日、90代の方と話す機会があった。おしゃべりをしながら、その人はスマホを取り出して写真を私に見せてくれた。高齢ながらもスマホを使用していることに少し圧倒された。その人は写真を横にして拡大できなかったので、私にやってくれと頼んだ。受け取った私は、なるほど、と言いながら、しばらくいじってみたが、操作がまずわからない。たしかに難しいですね、とお返しした。

 そろそろスマホを持つべきか、と考えるときもあるが、やはりこの先も持たないだろうと思う。

 雨ニモマケズ、と宮沢賢治の詩を思い浮かべる。「ミンナニデクノボートヨバレ/ホメラレモセズ/クニモサレズ/サウイフモノニ/ワタシハナリタイ」。そう、私は「デクノボー」になりたいのだ。

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